2010-10-21

COP10(コップテン)=生物多樣性條約第10屆締約方會議

COP10(コップテン)は、
条約における締約国会議(Conference of the Parties; COP)の10回目の会議の通称。
2010年10/11、日本の名古屋で開催。


生物の多様性を「生態系」「種」「遺伝子」の3つのレベルでとらえ、
1.生物多様性の保全
2.生物多様性の構成要素の持続可能な利用
3.遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分
を目的とする国際条約である。

生物多樣性是指地球上所有生物──植物、動物和微生物及其生存環境,既包括生態系統的多樣性,也包括物種和遺傳基因的多樣性。《生物多樣性條約》制定於1992年,目的是保護生物及其栖息地、實現生物資源的可持續利用和公平合理地分配利用生物基因資源所產生的利益,目前全球共有193個國家和地區加入。

「COP10」 生物多様性とは?

週刊こどもニュース(2010/10/10)
COP10 日本の役割は何?

地球でくらす色んな生き物のことを、世界のみんなで考える「生物多様性条約 締約国会議」。別名、COP10っていう大切な会議がいよいよ始まるよ!

今日は、会議で注目されている、“生物資源”について、とことん調べたよ。

■生物資源ってなんだろう?
納豆は、大豆からできているよね。でもね、ただ大豆を放っておいても、納豆のネバネバと独特な香りは生まれないんだよ~。
ここで活躍するのが納豆菌と呼ばれる微生物!納豆菌が、ネバネバの元になる成分を作り出し、大豆を納豆に変える!
このように、微生物などが生み出す成分を、「生物資源」または「遺伝資源」と呼ぶんだ。

■「生物資源」が生み出すこんなもの!
先進国の薬を作る製薬会社は、微生物から薬をつくる研究を進めているよ。例えば、「免疫抑制剤」という臓器移植という手術の後に必要な薬は、微生物が作り出す成分を利用して作られているんだ。

製薬会社は、途上国と呼ばれる国に微生物を探しにいっている。ジャングルなど自然が豊富に残っているため、たくさんの微生物がいるって考えているからなんだ。

そこで、微生物を集めて分析をして薬の元を発見!新しい薬を作るんだ。
でも一つの薬を生み出すためには、10万種類もの微生物を集めて、ようやく1つ!役立つ微生物を見つけることができるかどうかという確率。微生物から薬を作るのには、お金も時間もとってもかかるんだよね。
※微生物以外にも、八角という植物の成分(生物資源)を使って、インフルエンザの予防薬タミフルなんかも作られている!

■薬がピンチ!
現在、フィリピン・マレーシアやブラジルなどの国が、微生物などを国外に持ち出すことを制限しているんだよね。そのため、新しい薬などを作ることは難しい状況なんだ。

途上国の人たちは、先進国の製薬会社が、薬や化粧品、洗剤などを作って、70兆円も儲けていることを知って、ビックリ!もともとは自分の国のものを使ってもうけたのに、独り占めはズルイって思ってるんだ。

■もめている先進国VS途上国
今回のCOP10では、先進国と途上国が、薬などのもうけをどう分けていくか、話し合いが行われるんだよ!

先進国と途上国は2つのことでもめている。

1つ目は、「昔のもうけは払うべきか」という点なんだ。
先進国は、COP10が終わった後に作られた薬のもうけを分けようと提案。
でもね、途上国は、今まで作ってきた薬のもうけも分けるべきだ!と主張しているのだ。

2つ目は、「“ヒント”にお金を払うべきか?」という点だ。
例えば、先進国は、八角の成分を使って作ったタミフルのもうけを払うことは認めようとしている。でも、八角の成分をヒントにして作った薬のもうけは払いたくないってるんだ。
八角をまったく使わずに作っているからね。それに、作るための研究にもお金がかかってる。

でもね、途上国は、自分達に国にある生物資源をヒントにして作った薬のもうけも分けるべきだ!って考えているだよね。

■議長国 日本の役割
COP10で議長を務める日本。
先進国と途上国、お互いの意見をまとめていく責任がある。

みんなが、不満なく暮らせる環境を作っていくためにも日本にはがんばってもらいたいね!日本ガンバレ!